大分県立大分上野丘高等学校PTA

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2024.09.17事務局

「第73回全国高等学校PTA連合会大会2024茨城大会」報告

 8月22日(木)・23日(金)、水戸市にて全国高等学校PTA連合会大会が開催され、茅嶋副会長ほか総勢4名で参加しました。私たち4名が参加した第2分科会会場(ザ・ヒロサワ・シティ会館)では、スチューデントジャズコンテストで3年連続会長賞の「茨城県立水戸工業高等学校ジャズバンド部BLUE BEGGINERS」の演奏で始まりました。ジャズの名曲を生き生きと演奏する高校生たちに自然と手拍子が起こり、会場がとても盛り上がりました。
 講演会は「保護者・教師・生徒が抱える問題と解決法~新たな一歩を踏み出すために~」というテーマで行われました。講演1では「のび太・ジャイアン症候群」というテーマで、医学博士・司馬クリニック医院長の司馬理英子氏による家庭や学校において、多動性及び衝動性が特徴の「ジャイアン型」と、不注意が特徴の「のび太型」に対し、どのように接していくのかという内容でした。高校生の発達障害の具体的な事例を聞き、その対処方法などは、全てのこどもたちにも応用できるのではないかと思いました。例えば子どもへの指示の出し方は「CLOSE近づいて CALMおだやかに QUIETしずかに」が基本で、離れたところからイライラ大声で言ってはいけないという事など、とても参考になりました。
 講演2では「18歳になったら気をつけること~18歳になる前に~」というテーマで、有馬総合法律事務所有馬慧氏による、18歳成人について保護者・教師・生徒が注意すべき点や実際にあった事例をもとに講演が行われました。私がとくに納得したのは、医学的観点からみて、前頭前皮質にある「熟慮システム」は25歳まで発展途上なので、若者は消費者被害に遭いやすいのだそうです。消費者被害に遭わないために、高校を卒業のタイミングで親が子どもに詳しく説明することが大事であること。また消費者トラブルにあったら「188」という消費者庁の電話相談窓口がある等、とても分かりやすい講演でした。
 2日目は、二所ノ関親方(72代横綱・稀勢の里)による「人材育成の不易流行」というテーマで記念講演が行われました。史上2番目若さの17歳9か月で十両昇進しながら、その後73場所かけて横綱に到達(最長記録1位)。引退後早稲田大学大学院に通い学んでいくうちに、Jリーグの育成方法などをヒントにして、業界では異例ともいう地元茨城県で相撲部屋を開業し、表題の「不易流行」のとおり、伝統を守りながら新しい事を取り入れていく相撲部屋経営に取り組んでいるそうです。
 二所ノ関部屋では、ご自身が怪我で引退したという事もあり、伝統も守りながら今までの相撲部屋とは違う練習方法で1日3食、2面土俵、相撲を取らない日を作る(基礎トレーニングのみ)、伝統的な基礎運動する この4つの練習方法で病気(糖尿病など)や怪我をしないような体づくりを目指しているそうです。またご自身が横綱になるまで時間がかかったのは、自分で考える事が出来なかったのが原因であると分析し、指導は3、4割に抑え自分考える練習をさせているそうです。広い敷地が可能な茨城県で2面の土俵の相撲部屋を作ったことで、力士たちの練習の機会も増え、また子どもたちが全国各地から視察にやってきて、十両の力士の隣で練習する事で貴重な経験ができ、子どもたちの育成の一端を担っているそうです。二所ノ関部屋のスローガンは「皆様に愛され、怪我に強い力士になれ」「受身ではなく、自分自身で考え抜け」だそうです。これは相撲に限らず、学校や社会でも応用でき、必要なスキルではないかと思いました。
 会場から歩いて帰る途中、横山大観の記念碑や、水戸の街並みを見ながら川沿いを歩き、「気温29度ってこんなに涼しかったんだね」などと話しながら、駅まで歩いた事は、とてもよい思い出となりました。2日間にわたり興味深い講演を拝聴でき、とても良い全国PTA大会研修となりました。                                     (報告:佐藤副会長)

                                                 
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